知らなかった!この本四年前に出てたんだ。
表紙を見てびっくりしてしまった。
村上さんは公共の場にはほとんど出てきません。
メディアに顔を出すのは稀だしサイン会もしません。
人前に出るのは苦手のようです。
自分は職業的文筆家であって、小説を書くことが本業で出来るだけそれに全力を注ぎたいと思っているそうです。
そんな村上さんが表紙に!
でも本を読んで納得出来ました。
村上さんが小説にどんな気持ちで対峙しているのか率直な気持ちが綴られていました。
村上さんクラスの人になると村上春樹像が一人歩きしてしまったり、つまらない批評をする人が数多くいます。
村上さんは「たまたま小説を書くために少しばかり資質を持ち合わせていて、幸運みたいなものにも恵まれ、いくぶん頑固な(よく言えば一貫した)性格にも助けられ、職業的小説家を続けている」ことに自分自身驚いています。
この本で語りたかったのは、その驚きについてであり、その驚きを出来るだけピュアなままに保ちたいという強い思いについて。
村上さんはただただ小説を書くことを愛しているんだなぁ。
読み手側もベストセラー作家だとかノーベル賞候補だとかのイメージをとっぱらって作品をシンプルに楽しむのが一番だと思います。
私もまた読み直したいと思います。